第1冊 今日も狂ってる。

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「すいません。もう一度お願いできますか?」 「だから、何日か前に新聞に載っていた本で健康がどうとか?っていう名前の本ありますか?」 「作者の方や出版社分かりますか?」 「知らないわ。新聞に載ってる本なんだから分かるでしょ?」 苛立ちを抑えつつ、調べるのに時間がかかること折り返し電話すること伝えて電話を切った。 深呼吸しながらパソコンの側に置かれている某漫画キャラのぬいぐるみを手に取り激しく机に叩きつけた。 「なんなの!?何日か前っていつなの!?健康がなんなの!?雑誌なの?ムックなの?書籍なの?誰が書いてるの?どこが出してるのーーー?」 膝をついて神に問いかけるように顔を上げ手は宙を仰いだ。 「今日も狂ってますね佐倉さん」 のんびりした声の主は中村だ。 「あれ?居たんだ」 「居ました」 休憩中の中村はスマホ片手に弁当をつついている。興味無さそうに電話の事を聞いてくるので説明すると「そうなんですね」と良く分からない返事をしてスマホに意識を移した。 中村はこんなもんだ。
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