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一行はその日の夕方頃にラピズの砦に現着した。
「お疲れ様ですロディ様、食事の用意等は整っておりますので迎賓館においで下さい」
一行の到着を迎えたのはこのラピズの砦を任されている部隊長のシーア・ドレン
「レム様、お待ち致しておりました私が担当を任されたイリス・メリアです…事情は総督府から伺っていますからご心配なくお過ごし下さい」
「宜しくお願い致します、イリス」
「及ばずながら承ります先ずはシャワーなどを浴びられては如何でしょう、このラピズで女は自分1人、隊長が気を使ってくれて別にシャワールームを用意して下さいましたのでそちらで」
「宜しいのですか?」
「流石に殿方とご一緒と言う訳には参りません、幾らご事情でも」
「恩に切ります…あと、ナナキは本物の女性ですからそこら辺はお願いします」
「畏まりました」
俄かに賑わいだすラピズの砦、シャワーを済ませ迎賓館に足を運んだレムに対して会場に集う者は一様に『おー…』と声を漏らす、その日の晩餐は西国へ向かう同胞を祝う細やかなお祝いと座談会と称した話し合いで幕が降りた。
明日は西の玄関口ヨルド…庭で満天の星空を眺めながらレムは色んな想いを巡らせる、その後ろ姿をロディは離れた場所で酒を飲みながら見届け、ナナキは城壁に上がり仰向けでレムと同じ様に星を眺めていた。
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