メガネにスーツは反則だよね

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「ヒバリ」を始めたのはほんの暇潰しからだった。 大半の大学生はやっているという日常を呟くSNSサイトのアカウントは元からあったが、飽くまで日常の呟きのみだ。 懐事情が怪しくなってきた私は20歳になった瞬間に夜の世界に飛び込みアルバイトを始めた。 接客業とは言っても相手にする客が異性だというだけで半端ないエネルギーを使い半端ないストレスが溜まる。 それを吐き出すためにいわゆる「裏アカウント」裏垢を作った。 自己紹介欄に二十歳、女子大生、キャバ と書き連ねただけなのに数分でフォロワーが二桁になる。 殆んど男だったが。 毎日の鬱憤や、うざったい客、要するに糞客のことを呟く。 彼は私のフォロワーの一人だった。 コメントをするわけでもなくただひっそりと存在するフォロワー。
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