兄弟の確執

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 それを聞いたフィリップは、ジョージを殺すことに決めた。 (僕が悪いんじゃないぞ……ジョージが悪いんだ。王位は僕のものだ) 「たまには四阿で紅茶を飲まないか」  そう言って、誘ってきたのはフィリップだった。  アップルパイやチョコレートケーキ、それにサンドイッチというお茶請けを用意して、フィリップは自分の執事にお茶を入れさせた。 「ジョージ、僕たちは誤解しあっていたんです。兄弟なのだから、もっと仲良くすべきだった」 「兄上……」  ジョージは恥じらった。 (そうだな、私たちは兄弟だからな。兄上が王になれば、もっと話せなくなる。居丈高になったりして、いけないことをしたよ)  紅茶を飲もうとしたその瞬間。  ばっと手が伸びてティーカップが弾かれた。
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