兄弟の確執

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 すると、オーガンは息のかかる近さで言った。 「貴方は毒を盛られかけたのですよ」 「ええっ」  あの気の弱いが優しいフィリップがそんなことをするはずないではないか。でも…… 「かくなる上は、兄王子を蹴り落して王への道を進むか、修道院にこもるか、王位継承権を放棄して、どこか適当な国へ婿に行くしかありません」  それに目をまばたきしていたジョージだったが、にまっと笑みを作った。 「そのどれも嫌だ。私は異世界へ渡るんだ。王位継承とか、そんなところのない世界へ」
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