兄弟の確執

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 それから、自分の部屋に行って本を渡した。 「なんですかこれは」 「異世界に渡るための魔法陣だよ。王立図書館で見つけた」  お前も書くのを手伝うんだぞ、と言われて、オーガンは書いた。 「コント、コント、コントンノ。コント、コント、コントンノ」  魔法が満ちていく。魔法陣が光を放った。 「そ、それなら私もともに……」 「お前みたいな有能な執事を連れていったら、フィリップが激怒するよ。さようなら、私のこと忘れなるなよ」。  異世界へ行った王子を思って、オーガンはほろりとした。 「貴方って人は、まったくもう」  そう言って男泣きに泣いた。
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