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身体を少し離して微笑みながら斗貴央の頬を撫でるとすぐにキスされた。何度も短く啄ばまれて、我慢できなくなった舌先が乱暴に口の中に入り込む。大きな手が細い腰と小さな尻を伝って下着の中に潜り込んだ。
「斗貴央、も、ダメっ、さっきしたじゃん」
唇を離し、紗葉良は慌てて下着を引き摺り降ろそうとする、いやらしい男の手を掴む。
だけど、こんな言葉、本当は無駄だと紗葉良にはわかっている。
斗貴央は一度火がつくと止められない。喧嘩と一緒、この男は一度沸騰すると冷ます方法を知らない。それが斗貴央のダメなところと言いたいところだが、その性格であったからこそ紗葉良を男と知ってもなお、諦めなかったのだ。
そんな一途で義理堅い男を、怒ることも責めることも紗葉良には到底出来ない──。
折角身に付けたシャツも下着も早々に剥がされ、紗葉良が恥ずかしがることを知っていて、斗貴央にしか見せたことのない場所を開かされる。
まだ柔らかな紗葉良の中に、そのまま斗貴央は容赦なく入ってきた。強引なくせに、決して乱暴ではない。
短い悲鳴のような掠れた声が紗葉良から上がる。それに反応したのか、中に入った熱と存在がさらに増したように感じた。
「んっ……紗葉良のココ、すげぇ締まるッ……」
既に獣と化した男にピアスごと薄い耳朶を齧られる。紗葉良は小さく声をあげた。
「バカっ!急にっ……挿れるからっ、あっ!」
「もっと、奥……」
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