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少しして戻ってきた白衣の天使は、声を落として
「先生はごまかせても、私は無理よ。本当は転けたんじゃないんでしょ?深くは聞かないわ。でも、自分を大切にしなさい。あと明日来るまでに息が苦しくなったり、赤い痰がでる、吐き気がする、めまいがする、手足がしびれる。今言ったことの1つでもあったら救急車を呼びなさい。コレが約束できないなら帰さないわ。」
と言った。
やっぱり俺が嘘をついたって気付いていたみたいだ。
顔色が変わったのは、気のせいじゃなく、俺の嘘に気付いたから…
でも、なんでか医者には黙っててくれて見逃そうとしてくれている。
何でだろう…
よく分からないけど、頷いておいた。
半分以上は、白衣の天使の迫力に押されただけなのは秘密だけど…
「じゃぁ、また明日ね。ちゃんと来るのよ。」
そう言って白衣の天使は今度こそ本当に出て行った。
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