啓之助も危機一髪!?

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「やっぱり家はいいよなあ、いや、家じゃないか」 大の字になり天井に向かってまた笑う三郎さん。誰も見てないとはいえ、ここまで脱力しきってるのは珍しい。ほっこりしてると三郎さんからとんでもない一言が。 「腹減った……」 「えっ?」 今食ったばかりなのに? 「やっぱり足りませんでしたか?おかわりは?」 「いいんだいいんだ。これから着替えて部屋で寝るだけだから。このくらいがちょうどいいよ」 三郎さんはむっくり起き直った。 「枕が変わると寝られない方だからずっと寝不足でな。暑い中、山道を歩き詰めで疲れてるはずなのに食欲も全然なかった。ずっと気が張っていたし胃の腑が疲れていたんだろう。さっぱりしたそばがきを食べたら嘘みたいに腹が元気になった」 「なるほど。そういうこともあるんですね」 お腹下した後のウィダー十秒メシって、次の飯の時にメッチャ腹減るもんな……疲れた胃が元気になる食事、か。帳面帳面、っと。
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