鬼上司現る!?

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彼女の美に対するストイックさは本当にすごいと思う。毎日かかさずフルメイクして、ネイルして、綺麗に髪を巻いて。化粧すら面倒な私には到底真似出来そうにない。 昼もガッツリ食べるし。現に今だってオフィスグリコで別腹を満たしている。同じ女でも全く真逆だ。 「なになにー? なんの話ですかぁ?」 すると突然事務所のドアが開いたかと思うと、陽気な声と共に真壁くんが入ってきた。そしてすぐ私とユリさんのいるカフェスペースにやってきた。 「真壁くん、まさか今出社?」 「はい! おはようございます」 「いやいや、もうお昼だし」 「フレックスタイム制っていいっすよねー。自由で」 「今からだと夜遅くまで働くことになるんだよ? 全然よくないでしょ」 「いや俺、夜強いんで」 ニカッと白い歯を見せ得意げに笑う真壁くん。本当、相変わらず自由人。 彼はプログラマの一人で、年は私の一つ下の23歳。 すらりとした長身で、くりっとした目に、可愛らしい顔立ちをしている。それに加えやたらとひっつき虫で、触りたがり。俗に言う仔犬系男子といった感じ。
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