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「乳首が黒すぎて萎える」
「……す、すみません」
「西沢、お前何度言ったらわかる。こんなどす黒いもの見せられて喜ぶやつがどこにいるんだ。とっととやり直せ。10分以内だ」
怒号響く中、私ははい、と小さく言って肩を落としながら自分の席に戻った。
あぁ、これで何度目のやり直しだろう。今日も残業決定だな。
ここのところ仕事づくめで、ずっと飲みにも行っていないし、定時なんて言葉はもはや幻。
20代女子がこれでいいのだろうか、と自問自答しながマウスを握った。
それもこれもあの人のせい。だいたい注文が多いんだ。
昨日だって急な仕様変更を言ってくるし、その上オリジナルキャラを夕方までに5体なんて無茶な要望ばかり。まさに鬼だ。
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