一大勢力へ

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お雪に渡された錠剤を、怪訝な表情で見つめる安倍信勝 「毒じゃないわ。それは強化薬よ」 「強化薬・・で、御座るか」 お雪は強化薬について、きちんと説明した 「では大御所様、この薬を飲めば良いのですな」 「そう。いくらあなたが強かったとしても、多勢に無勢じゃあ一溜まりもないでしょ?」 安倍信勝はうっすら涙を浮かべ 「ありがたき!必ずや成功させて参る」 そう言って勢いよく頭を下げた 「信勝殿、期限は2日後の明朝。我らは躑躅ヶ崎館へミサイルを撃ち込みます。それまでに真田家を降伏させなさい。さもないと、ミサイルを要所に撃ち込むと言いなさい」 安倍信勝は恐れた 以前ミサイルの小型と言われる物を実験したが、当たった山は半分以上削られてしまった そんなものが当たれば、いくら頑丈な城さえ木っ端微塵になるのは目に見えていた 「では大御所様、もしミサイルが撃ち込まれた後、上田城も狙われまするか」 「当然」 安倍信勝は慌てた 味方には優しいお雪が、敵にはこれほど苛烈になるとは想像出来なかったのだ だが現に、松平家は滅ぼされてしまった 「すぐに降伏させて参ります!」 と、言うないなや走り去っていった
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