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2日後の月曜日。
今日は久々に朝早く起きた。
学校の近くのコンビニのATMに寄るためだ
今日はバイト先の給料日。ギターを買うためにバイトをたくさん入れたので給料には自信がある。
さてどのぐらい入っているかな
淡々とATMのボタンを押していく。
”7万2510円”
「やったぁ、買えるぞ」
店の中で小さくでガッツポーズをした
なんだかんだ少し遅刻気味だったので急いでお金を下ろして学校に向かった。
それもあって1時間目と2時間目はぐっすり眠った
3時間目は体育だ。4月にしては季節外れのマラソン大会の練習と先生は謳っているがやっぱりおかしい
気づいたら休み時間後半だ。
僕は鍵当番なので出る前、最後に教室の鍵を閉めなきゃいけない。
まだ3人くらい残っている。
中学校からの幼馴染。太一だ。
太一と友達数人だ。太一はクラスの人気者で、運動も得意で、女子にもモテる。僕みたいな人間の敵だ
勇気を出して声をかけてみた。
「あの、まだいますか?」
「あ、マサキくん鍵当番だっけ?俺ら少し用事あるから鍵渡してくれたら閉めとくよ、わざわざごめんね」
「あ、ごめんね。ありがとう」
太一に鍵を渡した。
まぁいいやと思い教室を出ようとすると
「そういや、正樹の席ってここだっけ?」
太一が僕の机の脇に立って言った。
「そうだけど?」
「いやいや聞いて見ただけ、ありがとね」
なんだったのだ、とりあえずもう鐘がなって授業が始まってあるはずだ。急いで校庭へ向かおう。
そんなこんなでマラソン大会の練習は終わった。もともと長距離やってたってもあって半分よりも上だったが、バイトの疲れでヘトヘトだった。
疲れて座りこんでいるところを太一が手を取ってくれた。
太一とはそこまで仲がいいわけではないが、中学高校とほとんど同じクラスだった。学級委員長をやっているのが多いキャラだったので根暗な僕にいつも気にかけてくれた。
そのリターンとして、たまにする太一のお願いを聞いてあげるのが僕と太一の中での暗黙のルールである。
そう、僕と太一の中にはそれしかなかったのだ
ほんとにそれ
学校が終わるまでは何もなかったのだ。
帰りのHR、急に教室のスピーカーが鳴り出した。
「3年1組、大原正樹。3年1組、大原正樹。至急生徒指導室まで来るように、以上。」
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