ざわめく心ー1

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皆川さんと会えないまま突入した翌週は、もう年の瀬も押し迫るクリスマスの週だった。 会えなかったのは、私が原因でもある。 あの日、皆川さんからの返事は私が帰宅してから届いた。 時刻はすでに八時近くになっていて、もちろん内容は「ノー」。 その日は都合が悪いこと、翌週の木曜ならば時間が取れることが簡潔に書かれた、短いメールだ。 けれど、その“翌週の木曜”は、延び延びになってようやく決まった茉由子の食事会の、まさにその日だったのだ。 恋と友情、どちらを取るか。 もちろん友情を取るべきだろう。 ここで皆川氏を選ぶなんて最低だ。 それに、そもそも私は恋をしている訳ではない。 そう自分に言い聞かせた私は、彼からの代替案を断ってしまった。 正直かなり未練があったけれど、結局彼から返事はなく、それっきりだ。
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