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すぐに席に戻る気になれず、気持ちを落ち着かせようと通路を逆戻りしてお手洗いに入る。
鏡に映る私の顔は相変わらずの造作だけど、キスのせいなのか、いつもと違って見えた。
唇はすっかりリップがとれているのに赤く、ずきずきと痛いほど熱を持っている。
“ちゃんと相手を選んで”
それは飲む相手?
それともキスの相手?
だったら、私たちのキスにはどんな意味が?
何もない場所にを何かを見ようとして、彼の言葉とキスを思い返した。
“帰ったら僕にメールを入れて”
もっと彼に支配されたい。
もっと、全部──。
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