もう一度、あなたに逢えたら-2

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「時間は十時まで。ただし完璧を目指してください」 「えー、完璧って言われても」 今まで完璧にできたためしがないのに。 口答えしようとした私を彼が振り返った。 光る銀縁眼鏡を見上げて首をすくめる。 「知ってます」 ほらきた、嫌味。 彼の背中に隠れてこっそり笑った。 理想は遠く、描く夢は移り変わっていく。 恋も仕事も、まだまだ道の先は見えない。 でも自分なりの何かをつかむために、今日も私は彼の背中を追いかけ、前に向かって進んでいる。 終
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