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が、死体の鮮度が、多少、新しかったらしい。どうにか、言葉にはなっている。
「そうよ。わたし。あなたに会いたかったわ」
「なんで、こんなことをする? みんなを殺して……これは、全部、おまえがやったことなのか?」
「そうよ」
やはり、そうだ。
アマテラスは機械を、自分の意思でコントロールすることができるのだ。
この森林伐採人をあやつっているのは、アマテラス。
アマテラスの意識が入りこんでいる。
「アマテラスーーいや、ラビー。目をさましてくれ。人間を苦しめて、何が楽しいんだ? 人間は、わたしたちを助けてくれた恩人じゃないか」
「ちがう。人間は、わたしをこんな変な機械に作りかえた」
「それは、ラビー。君のボディーが絶命寸前だったからだ。君には、もう機械の体でしか、生きていくすべはなかった」
「わたしが望んだんじゃない」
「そうとも。望んだのは、わたしだよ。だって、君と、わたしはーー」
わたしは最後まで言うことはできなかった。
とつぜん、巨大な刃が、ドアをつきやぶってきた。
わたしは絶叫した。
刃が、わたしの目をえぐりだしていく。
わたしは必死に、あとずさった。
ゆかに倒れ、首を切断されることだけは、まぬがれた。
「ラビー……なぜ、こんなーー」
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