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次の日の朝。僕はいつもどうり登校していた。
やっぱり、夜空に願い事を言っても何も起きやしない。
そう思いながら近道の裏通りを通る。
「ちょっと君、いいかい?」
「え?」
後ろから声がした。
瞬間、全身の力が抜けた。
「今から君の、普通の人間になりたいって願い事を叶えてあげるよ」
「な…にを…?」
「君のメモリーを抜く。ニュー・チャイルドが人間じゃないなら、ニュー・チャイルドの機能…記憶管理を無くせば、君は人間だろう?」
そう言い、奴は僕の頭からメモリーカードを取りだし、粉々にした。
「次はこいつの学校へメモリーチェック…生徒からこいつの記憶を抹消する」
「フン…いつの時代になっても、人間って怖いね。なにせ反ニュー・チャイルド派の連中も、こんな感じに裏で潰したらしいからね」
邪悪な笑みを浮かべた男は、学校へと足を運ぶ。
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