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エリスの行動はいつも突飛で予測がつきません。
目を離せば何処にいるか何をするかも分かりませんから、いつしか対面を重んじエリスを疎み始めた父は??ついにエリスを戸籍から除外し、分家であるこちらのお屋敷に静養という名目で閉じ込めておしまいになったのです。
ですから、そう、全部私のせい。
私がいたから、エリスはここへ連れて来られたのです。
存在そのものを消されてしまったの。
私がエリスを、社会的に抹殺したのです……。
お姉様のハンカチーフにぽつりと泪が落ちました。
「だめです」
私は立ち上がりました。
「ご自分を責めてはいけません」
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