Chapter1

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本当に背が高いうえにかっこいいな…。 間近で藤岡さんを見た瞬間、私はそんなことを思った。 私も164センチと女性の中では比較的高身長の部類に入るんだろうけれども、彼はそんな私も見あげてしまうくらいの高身長である。 端正なまでに整っている目鼻立ちは、本当は俳優じゃないのかと聞きたくなるくらいだ。 …そうだ、見とれてる場合じゃなかった。 仕事に集中、仕事に集中。 「何か、お客様から頼まれた生地があったんですか? どう言った素材のものをお探しだったんですか?」 そう聞いた私に、 「僕のことを覚えていないんですか?」 藤岡さんが聞き返してきた。 「えっ?」 聞き返された私は訳がわからなかった。
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