11人が本棚に入れています
本棚に追加
気が付くと、星の瞬きが薄れ、空が白み始めていた
“そろそろだぜ‥”
「!?…そうね」
男性の声で我に返ると私は視線を星空から水平線へと移した
遙か彼方にある『黄泉の扉』を挑むように見据えると、きびすを返して朝焼けを背負いながら丘を下り始めた
空は何時の間にか暁色に染まっていた
そして太陽が昇る瞬間…私は目元が隠れる乳白色の鬼面を外すと、朝日を受けた鬼面は溶けるように消えた
太陽が昇りきり、朝日に照らされたシルエットは、帽子を被った幼い少年の姿だった
「叶えてくれよな…」
振り向き様に太陽…いや太陽に照らされて見えなくなった星々に一言呟くと、少年は再び太陽を背にして一気に丘を駆け下りていった
…これから起こるであろう…
…『破滅』を…
…振り払うかのように…
fin
.

最初のコメントを投稿しよう!