その後編1 「カップル事情」

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「実は私たち、本当にお付き合いすることになったんです」 「えっ? でも、あの彼女は?」 やはりあの修羅場の渦中に巻き込んだ上に、 あれから、まだわずかしか経っていないのだ。 予想通り、彼は、あっさりこれを事実と認めないようだ。 だから私は、微かに訝しげに眉根を寄せた彼に、 事の経緯を、かいつまんで話していった。 しかし、 「あのさ、間違ってたら、ごめん。 でも、もし俺への断りの理由づけなら、そんなものは必要ないよ?  まぁ俺も、フラれるのは初めてじゃないし、 その人の気持ちくらいは受け止められるからさ」 どうやらあの修羅場の日の方便が裏目に出て、 別の意味で、彼のプライドを傷つけてしまったらしい。 それに私は、少し焦った。
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