記憶のコラージュ

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僕の住居から少し東へ行ったところに小平団地という広い公営住宅があった。 団地の敷地内に「伊勢丹」というスーパーマーケットがあり、 母は2日か3日に1度くらいのペースで伊勢丹へ買い物に出かけた。 それに連れられて僕と弟も伊勢丹に行った。 伊勢丹の店内ではBGMとして映画「チキ・チキ・バン・バン」のテーマ曲が エンドレスで流れ続けていたのを覚えている。 僕と弟は1度の買い物につき、100円までお菓子を買ってもらえた。 その頃、ビックリマンシールが大ブームになっていて、 僕は毎回、ビックリマンチョコを3個買ってもらっていた。 弟はチョコ菓子をよく買ってもらっていた。 伊勢丹に関する記憶はそれくらいだ。 伊勢丹はもうなくなっていて、 いま、その店舗には別のスーパーマーケットが入っている。 小平団地の敷地内には公園がいくつもあった。 僕は友人とそれらの公園でよく遊んでいた。 小平団地の敷地内だろうか、それとも敷地外だろうか、 団地の端のほうに図書館があった。 僕は極端なマンガ好きで活字の書籍には興味を示さない子供だったが、 それでも何冊か本を借りたことがある。 お気に入りだったのは「ぼくは王さま」シリーズだ。 内容ではなく、絵が好きだった。 図書館に関する記憶はそれくらいだろうか。
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