プロローグ

2/6
132人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
「ありがとうございます。では、これにて手続きを進めさせていただきます。三十分後くらいには、あちらの部屋にご案内いたしますので、何かやり残したことがあれば、なるべく早く済ませておいてください」  淡々とした無機質な口調は変わらない。彼にしてみれば、日常的な事務作業に過ぎないのだから仕方ないだろう。男は「特にない」と言った。何を考えているのか、第三者には想像もつかないし、知る必要もない。
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!