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テレビやネットで、ドラマ仕立てのCMを見ない日はない。不治の病で命を落とした小学生低学年くらいの女の子が、病院のベッドの上で息を吹き返す。 「わたし、寝てたの?」 女の子が聞くと、そばに座っていた父親が「おばあちゃんが助けてくれたんだよ」と、目にいっぱい涙を溜めながら答える。すると、女の子は小さな手を自分の胸に当てて「おばあちゃん、ありがとう」と泣きじゃくる。そしてCMは、こんなフレーズで幕を閉じる。 「命で救える、愛すべき命がある 独立行政法人生命リサイクルセンター」
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