3/17
132人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
でも……」   加奈子がたじろいでいると、真臼は「いいから、いいから」と娘の肩を軽くもんで、何本か薦めてほしいとオーダーした。女性の店員は、慣れた手つきでショーケースの中から五本の万年筆を取り出し、真臼と加奈子の前に並べた。 こうして目の前に置かれると、どれも美しいフォルムをしていて、加奈子は思わず見とれてしまっていた。
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!