光弘

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ああ、やっぱりダメだったかぁ。こんな形で振られてかっこ悪。それなら、ちゃんと真っ直ぐ目を見て告白すれば良かった。 沙耶じゃないけど、ちゃんと試合すれば良かったな。 今更後悔ばかりが溢れる。 それなのに、彼女が続けた言葉は光弘を花畑に連れていく。 「今の言い方じゃ、やだ。ちゃんと、何で私が良いか言って」 「へ?」 間の抜けた聞き返しに、沙耶は拗ねたように上目使いに首を傾げて可愛く言う。 「どうして、私とデートしたいの?」 「そ……それは、その、だから、あれだ」 さっきまでの後悔はどこへやら。 しどろもどろに言葉を濁す。 答えを知っていながら知らない振りをするように、沙耶は小首を傾げているのに目は嬉しそうに笑っていた。
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