沙耶

5/10
前へ
/35ページ
次へ
ピーーーーーーーーーッ 試合終了のホイッスルが会場に響き渡った。 惜しくも準優勝。 それでも、全国には行ける。 沙耶は心の奥で精一杯、彼を労った。 お互いのチームが挨拶を交わし、応援席のあるこちらにもやって来た。 一瞬目が合ったような気がしたが、違ったか。 直ぐに逸らされて、気が付いた。 そうだよな、全校応援だ。 私の事なんて見つけられるわけないかぁ。 いや、見つけたとしたって……。 沙耶は寂しく笑いながら、皆と一緒に拍手した。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加