ピザとお好み焼きとは違うのにゃん!

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 ぱんぱん! 『ミーにゃんがピザ窯を造って下さいますように。どうか、お願いにゃん』 「手も叩いたし、願いもちゃんといえたにゃ。これで願いはかなうのにゃん」 「ちょっと、ミアン。なんでアタシがピザ窯を造らなきゃいけないわん」 「にゃって、さっきミーにゃんも、 『アタシも食べたくなったわん』っていったじゃにゃいの」 「そりゃあ、いうことはいったけどさぁ。でもまさかピザ窯を」 「ミーにゃんったら、にゃあんにも判っていにゃいのにゃ。  あのにゃあ。ピザを高温で焼くにはピザ窯が一番手っ取り早いのにゃん」 「どうしてピザ窯を造るのか、なんて説明を誰が聴きたいっていったわん?  造るとしても、アタシじゃなくてもいいでしょ、っていいたかったの。  大体ね。アタシへのお願いなら、アタシに直接いうのが筋ってもんじゃない?」 「断わられたらイヤにゃもん」 「なぁんだ。判ってんじゃない。  その通りなのわん。手間のかかることはごめんなのわん。  だからね、ミアン。流れ星にお願いしたって同じなのわん」 「ぶふっ。ミーにゃん。もう手遅れにゃん。ウチは今願ってしまったのにゃ。  かなえられにゃければにゃらにゃいのにゃん」 「いや、アタシがいったのは『かなうらしい』であって」 「見苦しいのにゃよ、ミーにゃん。  イオラの森のお姫様に前言撤回にゃど、あり得にゃいのにゃん」 「いや、だからね」 「ミーにゃん。こうと決まったからには、ぐずぐずはしていられにゃいのにゃん。  まずは耐火煉瓦の作成にゃ。早速、材料を集めに行くにゃよぉ」  だだだだぁっ! 「行っちゃった……。もう本当に強引なんだからぁ」  だだだだぁっ……ききぃっ! 「どうしたの? 戻ってきたりして」 「大事にゃ忘れ物をしたのにゃん」 「大事な忘れ物?」 「造り手にゃん」  はぐっ。  だだだだぁっ! 「ちょ、ちょっとぉ。アタシを抱きかかえて向こう見ずに突っ走るんじゃないわん!」
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