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そりゃ――怒らせた自分なんぞにはぞんざいな扱いで十分、と判断されてしまったのかもしれないが……。
変態でチャラ男な皮を脱ぎ捨てただけならまだしも、このクチの悪さと手の早さと言ったら――先ほどの喫煙連中以上ではないのかと真面目に考えてしまう。
いだだだと唸りながら考察を続行していたところに、ようやく手を離した長身から最大級の呆れ眼が向けられた。
「つか、ほんっっっと馬鹿だなおまえ」
「うっ、た、確かにバカだけど、いきなりそれはヒドい……」
「普通逃げんだろ、ああいう場合は。おっかなそうな連中に取り囲まれたらさ」
「だ、だってマットが…………あっ! マット!!」
今さらながら本来の目的を思い出して回れ右するや否や、すかさず襟首が掴まれた。
「あきらめろ今日は。他の部が使っててもう無かったとか言え」
「ええええぇ……跳びたかったのにいぃ」
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