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真面目云々については一考の余地があると思うが、本当にあの早杉翔のことが好きなんだなあ、と思うとなぜか胸が熱くなった。
彼を想い、幸せそうに微笑む彼女が本当に綺麗で……。
やっぱり同じなのだ。
柚葉も瑶子も。
片思いだろうと両思いだろうと、大好きな相手がいる。
とにかく心の底から想ってやまない――――そんな相手がいる彼女たちを、少しだけ羨ましい……と感じてしまった。
(くっ……。ガラにもなく「貰いキュン」してしまったゼ!)
「西野さんは?」
不覚にも何と乙女な感情を抱いてしまったのだ自分!と打ちひしがれていると、微笑みは絶やさないまま声だけひそめて瑶子が耳打ちしてくる。
「え?」
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