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「誰かそういう人とか、いないの?」
「えっ!? あっあああたしはそういうのはっ!」
「どうして?」
「ど、どうして……って、そっちの分野は超ーーーーお呼びじゃないんで!」
「?」
長い睫毛のパッチリお目々で綺麗に首を傾げられても、無いモンは無いんですっ!
しかもそれどころじゃないし!
こんな自分なんかのことよりも大事な親友の幸せをなんとかしなければ!
心の雄叫びとともに今一番の問題点を思い出していた。
そう。
いくら何もするなと懇願されても、柚葉に幸せになってほしい思いは揺るがない。
怒られない範囲で(バレないように)他に何かできることはないか、考えなければ。
だからそれどころではないのだ。
……ないというのに――――事件は起きてしまったのである。
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