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「ちょっと……!」
穏便に済ませようとしたが、さすがに表情が強張る。
彼女たちは沖田侑希ファンのはずではなかったのか。
彼にとっても思い入れがあるはずの道具をこんなふうに扱うなんて……。
「――物にあたるってどうなの? 沖田くんだって使ってるんだよ?」
部員たち皆の前で彼女たちを非難した自分に思うところがありそうなのは――敵意を向けられていたのは――わかっていたし、とりあえず文句があるなら黙って聞いてやろうと思っていた。
もちろんそれで大人しくなるとは思えないが、こちらにも(ちょっっっぴり)反省すべき点はあったのだろうし、ここは好きなだけ不満を吐かせてやり過ごすのがベストかもしれない、と。
だけどこれはちょっと……幼稚すぎてくだらなすぎて、逆に黙っていられない。
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