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「やだあ、美郷はっきり言いすぎー」
「でもわかるぅー、あたしだったら恥ずかしくて前出れないー」
明るく可愛らしい笑い声が重なって響いた。
(まあ……そう来るよね)
薄いため息をついて、一呼吸置く。
どうしたもんかなと彩香はポリポリこめかみを掻いた。
状況が状況だったし、浴びせられる内容の予見はできていた。
これも想定内というやつだ。
『まったくもってそのとおり!』と喜んで同意してやる気には全然ならないが、別にそれほど打ちのめされてもいない。
現在進行形でわりと平常心を保ててもいると思う。
強がっているわけでもなんでもなく。
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