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ならいいか……と、彩香の口から少しだけ複雑なため息がもれた。
「ざまあ!」という思いが少しも湧かないわけではないが、この時点で彼女たちはじゅうぶん罰を受けているようなものだ。
良い子ぶってるつもりもないが、これ以上はもういいやというのが本心だった。
というか時間的にもそろそろ本当に帰りたいのだ。
こっちはアンタたちと違って買い物して食事の支度しなきゃならないんだよ……という思いで一同に目を向ける。
怖いくらいに無言と無表情を貫く侑希と、彼を怯えるように見つめる後輩女子三人。
そんな彼女らの顔を覗き込もうとさらに近付いていく翔の姿を見渡して…………思わず唸りたくなってしまった。
(な、なんか面倒くさい状況になりそうな……。た、頼むよ……)
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