1.気付けばわりと敵だらけ

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 一緒に戻ってきた清掃グループのメンバーたちに軽く挨拶して別れた後、 「何の話?」  顔はこちらに向けたまま、侑希が軽い足取りで自分の席へと向かっていく。 「い、いやいやいやっ何でもない。それよか教えて沖田くんっ! あの変た……アイツ! 何か弱点ないっ!? 苦手なものとかっ」 「あいつって――――もしかしなくても翔か」  まだ何か怒ってんの?とクスクス笑いながら机から鞄を回収し、そのままロッカーへと向かう。  床モップをあわてて片付けてゴミ捨てを他のメンバーにお願いすると、自分たちも荷物を手に取った。  言うまでもなく、これから部活だ。 「とにかくギャフンと言わせたくて! 何かネタない? 恥ずかしい過去とかでもいいよっ!」  あ、彩香……ギャフンって……と微妙に呆れ顔の柚葉をスルーしつつ、共に小走りで侑希の後を追う。
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