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未熟なもので
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串焼きを買い、壁にもたれて食べる。いつも塩なのだが、今日は香草焼きがあったので試している。
肉の臭みは元々なかったので、塩でいいだろうと思ったが、食べてみるとこれがなかなかイケる。焼いている人に美味しかったと声をかけ、魔術士ギルドへ戻った。
執務室にはノエルの姿はなく、帰ったのか聞くと変態騎士とデートだと言われてしまった。順調に周囲を固めているノエルに、強かな奴だと苦笑する。
予約してきましたと書類を見せ、決定はひと月後で待ち遠しいと話す。ジルはトールから野菜をもらえるのに、おかしな子だと笑っていた。
「帰りに辺境伯の娘の方に絡まれまして、一々苛立つこと言うんで挑発したら、剣を抜かれちゃいました」
沸点が低いというか、すぐ煽られるのは赤髪の特徴なんですかね、と首を傾げる。
ジルはペンを放り投げて頭を振っていた。
「何を考えているのやら。それで、どうしたの?」
「もちろん殺しました。学生の頃も八つ当たりされたんですけど、今回は完全に他人と判断した後だったので。食ってかかるのは本人の自由ですけど、少しも殺されるって考えないんですかね」
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