5人が本棚に入れています
本棚に追加
「あれ、中二病ってやつかな……」
「そうだよ、絶対そう! もう高校二年生なのにねー」
「ウホっ」
「身長低いけど、めっちゃ可愛い顔してるよねーっ。私、結構タイプかもっ」
「分かるわかるっ! なんか、年下の弟って感じっ!」
「ふむ、魔界の王め……。臆することなく俺の前に姿を現すとは……」
「ふむふむ、良い男じゃねーか……じゅる」
「ウホっ」
「この気配…………奴め、なかなかの実力者だな……」
「名前、アリューゼなんたらって言ってたよね? なんて呼べばいいのかなぁ?」
「そりゃお前、外国人はファーストネームで読んだらいいんじゃね?」
「ふふふ……学年トップの座は譲らないよ」
………………なんかろくでもない声ばかりなのは気のせいだろうか。
ってか待てッ! ウホって言ったぞっ! 二回言ったぞ! 誰だッ、ウホって!?
なんか可笑しなことになってきたなと思いながら席に着くと。
「あ、アリューゼシドさま。おっはーです」
席に着くなり、隣から馴れ馴れしく声をかけられた。ひじょーに間の抜けた声である。
ふと、視線をやる。どういうわけか、ひじょーに見慣れた顔がそこにはあった。
最初のコメントを投稿しよう!