日常の1

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「昨ーーーに帰っーー?」 「え?なんて?」 水道の水の音で聞き取れない。 わたしの背後でうさぎはもう洗い物を始めているようだ。 こういうテキパキしているところも、主婦力の高さを感じずにはいられない。 「昨日何時に帰ったの?」 水道の蛇口を少し閉めたようで、今度は声が聞き取れた。 「んー、3時頃だったかな」 「あの子は?どうしたの??」 「あの子って…とんちゃん?」 「あ、そうそう、とんちゃん」 「あぁ。んーとね…」 最後のミニパンケーキを一口で頬張りながら、わたしは昨夜のことを思い出そうとしていた。
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