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「あなたは……」
「約束したでしょ? 人間になって、あなた達を助けると、話したでしょう?」
「だけど」
「今日はね、国の偉い人が此処に来るから、良いチャンスなの!」
そう言って揺れに揺れて連れてこられたのは、見たことも無い場所だった。
初めて見た、空、月、小さな沢山の輝き、そして、上から覗く海。
自分達の住んでいる世界よりも高く広いものがあったのかと、正直、とても驚いてしまっている。
「長様!!」
少女は沢山の大人に囲まれた一人の人間の名を叫んだ。
必死に止められながらも、少女は立ち止まらない。
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