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上半身裸だったアデルの浴衣はほんの少しの動きでみるまに全裸になっていく。
愛美は真っ赤になって叫びながらアデルの肌に抱き締められていた。
「はあ…っ…中々激しいなマナミの動きは」
逃げ回る愛美を捕まえてアデルは少々息を上げる。
纏めていた金糸の髪が乱れ、呼吸を荒げるアデルはとても艶っぽい。
「ザイードともこんな遊戯を楽しんだか…」
「……っ…」
尋ねてくるすべてがそんな内容だ。
好色だ──
間違いなくこの王子は好色男だ…っ
逃げ回る愛美も肩で息をする。
細く見えた筈の身体の線は間違いなく偽りで、全裸を晒すその肉体は日本人の男よりも確実に雄だ──
ザイードしか見たことない愛美は思いきり怯えた目を向けた。
獲物を追うという本能が芽生えたのか、美しく余裕の見えていたアデルの影がなんだか妖しい──
アデルはゴクリと唾を飲む。
「実に面白い遊戯だ──…久々に芯からたぎってくるぞマナミ…」
「……っ!?…」
爛々と揺れるその獣の熱い瞳に愛美は狙われた子羊のような思いで怯えていた。
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