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『何で俺も一緒に行くんだよ。』
『良いじゃん、まるやまに一緒に来てくれるなら俺がおごってやるからさ~。日本酒注いでやる、飲め飲め。』
野間口は結城に日本酒を注ぎ結城は野間口を見ながら
『相手はお前が居酒屋大将の二代目って知ってるんだから、色々な意味でマズいんじゃないか?勉強熱心はいい事だけど、そのぐらいはわかるだろ。』
結城は注いでくれた日本酒を飲みながら言うと野間口は生ビール大ジョッキを片手に
『コソコソ行くのは俺の性に合わん。それならバレても堂々と行って偵察した方が良いってもんだ。』
結城は野間口の言葉に笑いながら
『それ偵察って言わねぇし。ってか、面倒くせぇ。』
野間口はビールを一口飲み
『お前ね、俺の頼みを断るんか?居酒屋大将の将来の為なんだ。』
『何が居酒屋大将の将来の為だよ。俺は帰るぞ。』
ガラッ・・・
ドアが開きお客が入って来た。
『何、二人で何揉めてんだ?』
『相川先生。いらっしゃい。』
野間口は店に来店した 結城と野間口達の高校の教諭 相川を結城の座っているテーブルに案内をした。
『先生、今日は俺のおごりだから、テーブルに乗ってるやつは食べて下さい。飲みも今日はおごりです。』
相川は笑顔で
『本当に良いの?ご馳走様。』
相川は早速飲み始めた。
『先生・・・』
暫くして結城は相川に助け舟を出してもらおうと、今までのいきさつを話した。
酔っ払った相川は爆笑し
『結城、一緒に行ってやれよ。ご馳走になっちゃったんだし。』
『先生、酔っ払った勢いで言ってませんか?』
『これだけじゃまだまだ酔っ払ってないさ。行ってやれよ。』
野間口は笑って
『相川先生もこうおっしゃってるし、明日付き合え。』
結城は少し考えたのち、立ち上がり
『しょうがねぇな。どこに何時に集合だ?』
相川は笑って二人に
『やっぱりお前らは腐れ縁だな。よし、今日は野間口のおごりなら遠慮なく飲むぞ。』
結城も相川の言葉に頷き
『俺もお供します。』
・・・
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