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※
――――――いつも思うことがある。
少女漫画の主人公みたいに、思いの丈をずばっと口に出せたらいいのにな。
そう、何度もなんども思うことがある。
特に、あの人と出会ってからというもの、寡黙で内気な自分に嫌気がさすことが増えた。
正直になれない自分が、嫌になった。
キミはいつも笑っている。
でも。私はいつも、がっかりする。
届かない、届かない、この気持ち。
明日こそは届くかな? 届くといいな、この想い。
――――――――隣の隣の席のキミ。
学校でキミが視界に入るたびに、私の視線は吸い寄せられる。
――――――隣の隣の席のキミ。
授業中も気になって、ふと、その横顔を見てしまう。
――――隣の隣の席のキミ。
キミと話をする時、私は気が変になる。
隣の隣の席のキミ。
キミと仲良くなるほどに、打ち明けられない言葉が重くかさなっていく。
私の中の熱い想いは、いつも、胸に秘めたまま。
決して打ち明けられず、いつも、悶々としてしまう。
…………ねぇ、知ってる? 全部、キミのせいだよ?
そう、私はつぶやく。
夜の河川敷で、ひとり、想いをつぶやく。
ゆっくりと夜空を見上げた。
数少ない星。でも、きれいな星たち。
誰にだって平等な星々。
彦星様と織姫様は、まだまだ遠く離れている。
届くかな? 届くといいな、この想い。
そう思いながら、私はつぶやく。
夜空に向けて、お願いする。
叶わないと知りながら、心の奥からこうつぶやく。
「明日こそは、気付いてくれますように」
そう、思いを込めて。
私は今日も、願いをつぶやく。
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