1. 再会

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昔から、不思議な力があった。 望んだものを何でも映し出す瞳。 瞼の裏に映る世界。それは遥か遠い未来のビジョンになり、時には全く知らない過去にもなり得る。 あるいは、どこにいるかも分からない赤の他人の思考まで。 望めば望んだだけ、観ることができた。 それが『普通』じゃないと気付く頃には、周囲には誰一人いなくなっていた。 異質で、歪で、異常で、異端。 どうして自分だったのだろう この力は何のために与えられたのだろう その答えを得るのはもう少しだけ、先の話。 歯車はすでに動いている。 君と出会ったその時から、幾何の日々を超えて。 もう一度、君に恋をしよう。 決して叶わない、ちっぽけな恋を…  
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