1. 再会

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穏やかでのどかな小春日和。 燦々と降り注ぐ陽光は暑すぎず、時折吹き抜ける春風が心地好い。 土曜日といえど部活動で多くの生徒が登校しているらしく、広い校庭のあちらこちらから賑やかな喧騒が響き渡る。 そんな晴れやかな気分は予兆なく崩れ去った。 「おじょーさん、何してんの?」 「何、迷子?つか何で私服?」 「あれじゃね、転校生!」 人の目の前にいきなり現れてはどこか下卑た笑いを浮かべる3人の男子生徒。 制服姿ということはきっと部活終わりで、今日は午前練習だったのだろう。 肩から下げた大きめの鞄から察するに多分テニス部。 推察に推察を重ねて人となりを判断していると、真ん中にいるひと際上背のある生徒がふと声を漏らした。 「あ?何で男の制服持ってんの?」 「――…」 何でってそれは。 「男だからですが…」 静まり返ること半秒。 すぐさま巻き起こった笑いには、愚弄と嘲りが入り混じっていた。  
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