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人のことをにゃー子とか呼んで、ペットのように扱って。飽きたらポイッと捨てるなんて随分自分勝手な人だ。
「全然おいしくない」
商店街でお惣菜を買う気になれなくて、ここのところ自炊をしている。
しとしと降り続く雨が、ハナミズキの花を散らす。
味気の無いご飯を無理に詰め込んで、いつもの日常に戻っただけだと自分に言い聞かせた。
それから数日経ったある日、課長と共に部長に呼び出された。理由は先日の江無田くんのミスのこと。
「あの件だけど江無田くんが自分で始末をつけたこととして、上には報告してるから」
「待ってください。あれは安崎が気づいて処理したからこそ納期に間に合ったんですよ」
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