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なのにどうして思うようにいかないの!
「安崎さん!昨日の彼とはもう結婚の話はすすんでるの?」
なんてこったい。出勤するなりエントランスで同僚に囲まれてしまった。
「もう、昨日はその話でもちきりでさー」
やっぱりそうか。社長交代とか会社が変わるとかの話はどこいった。
同僚に囲まれながらエレベーターに乗り込むために待つ。
「安崎さん、彼氏いるとかそんな話を全然しないから」
「か、彼氏なんかじゃないっ!」
矢継ぎ早な質問に目を白黒させながら、かろうじて反論。
「そうだよねー。フィアンセってことだもんね」
違うっ!
「あの、将臣くんはただの従兄で……」
「江無田がさ、安崎さんに全然相手にされないのも分かるよね!」
「そりゃそうよ、あんな素敵な彼氏に溺愛されてたらさー、M男なんて鼻にもかけないわよ」
「だから彼氏じゃにゃいですって!」
噛んだ!
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