第7章 ブラザーフット(つづき)

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「うん。じゃあ、明日用に入れちゃってからね」 私は、まだ少しだけ暖かい羊羹を用意しておいた竹の皮に包み タッパーに入れて、涼しい玄関へと持って行く。 そして今度も「お待たせ」と彼の元に戻った私を、フワッと抱きしめてきた。 「ナッちゃん」 「ん?」 「好き……」 「うん、私も好き」 そして、再び「ナッちゃん」と呟いた彼に私のほうから言ってみる。 「冠くん、エッチしようか」 えっ……。 ひどく驚いたらしく、彼が、思わず腕を緩めて私を見詰めた。
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