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「求められているのはレイだもん。浅井夕貴じゃないよ。」
「浅井夕貴がいないとレイは存在しないよ。誰もレイにはなれない、分かってる?」
「うん。」
「店長が言ったでしょ?チャンスの尻尾は短いって…
夕貴は化粧しなくても可愛いよ。化粧したらビックリするくらいキレイになるけど、それも夕貴なの。自分の殻を破って尻尾をつかんでよ、応援するからさ。」
「う…うん。もし話が来たら前向きに考えてみる。」
「約束よ。」
話してるうちに教室に着き、「じゃあね。」と七海に別れを告げ教室に入ると、今度は千晶がキラキラした目でやって来た。その手には七海が持っていたのと同じ雑誌。
「千晶、おはよう。」
「これ夕貴?」
「うん。」
「凄いじゃん、あんたいつから外人になったんだい?」
「しー、回りに聞こえちゃう。まだ他の人たちにはナイショね。」
「こんなにキレイにしてもらって、わたしゃ嬉しいよ。」
目をウルウルさせながら抱きついてきた。
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