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「じゃあねぇー」
手を振る咲希。
やっぱし可愛いな
結局、俺の気持ち
伝わんなかった。
「じゃあな」
手を上げ自転車を漕ぎ出そうとした
その時
「アタシも葉の事好き!
付き合ってもいいよ」
急に聞こえて来た声と言葉に、慌ててブレーキを掛け自転車を止めた。
驚いて咲希を見る。
軽くうつ向く咲希の顔
赤いのが解った。
「好きって…
友達としてじゃなくて?」
「うん」
「付き合うって買い物じゃねぇぞ」
「分かってるよぉ~」
余りに唐突過ぎて理解出来ない。
咲希が俺の事好きって言ってる…
友達としてじゃない…
咲希が付き合うって言ってる…
買い物じゃない…
咲希が…俺を好き?
付き合う?
もしかして夢とか?
自分のほっぺを抓る。
「痛!」
夢じゃない。
俺と咲希は両思いなんだ。
やっと理解出来た。
「何やってんのよぉー」
明るく笑う咲希。
「おまっまさか始めっから解ってて態と…」
俺は咲希を思いっきり睨み付ける。
「だって葉があんまし面白いから」
咲希は悪戯っぽく笑う。
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